【0】翠色冷光

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「幸せそうですね。」 僕はついその言葉を口に出してしまう。 「はい、幸せです!」 そう断言する彼女が少し羨ましかった。 「社長だって新婚なんですから、今めちゃくちゃ幸せいっぱいでしょう? なんてたって相手はあの皐月 芽衣さんですもんね!」 「……。」 いくら芸能人と結婚したからと言って、愛する人と結婚した宇佐美さんと僕は違う。 全く違う。 「幸せじゃ…ないんですか…?」 黙り込む僕に、何かを察した宇佐美さんが深く首を傾げて聞いてくる。 .
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