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「覚えといて…。」
「え…?」
「今日あんたがした事…、私は絶対に忘れない!」
荊棘は僕を見つめ、そのチョコレート色の目を潤ませた。
ポトリ…、
ポトリ…。
荊棘の哀しみが深ければ深い程、僕を憎み、好意からは掛け離れていく。
だからこの恋心は僕の中だけで生き続ける。
これからも…、
これからもずっと…。
「死ねばいいのに…。」
そう呟いた荊棘の声が、耳から離れなかった。
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