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翠はコンプレックスの塊だ。
それでも大好きなお菓子を断ち、初恋の子に一途に真っ直ぐに向かっている。
「真似するなら私にすればいいじゃない。」
剣がカーストトップでも、私だって負けてないくらいにカッコ良い。
「え?荊棘さんはカッコ良いけど小さいから。」
「はあ?」
「あっ、ご、ごめんなさい!」
シュンとすぐに顔を下げる翠。
ムッと口を一文字に閉じる私。
確かに私は身長が低い。
これまで一度だって背の順で前以外になった事はない。
ないけど…、
ないからって何なの?
「荊棘さんはとても可愛い人だから…、
だから僕は傍に居られるだけで幸せなんだ。」
ニコニコ。
翠はそう言って笑った。
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