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「翠…、後で校庭20周の刑だからね!」
「ええっ!?」と驚く翠の手をパッと離し、私は小さいながらにも威厳たっぷりに腕を組んだ。
「あんたにちょっと頼みたい事があるんだけど。」
「何ですか?」
剣は少し訝しげな表情を浮かべながらも、皆が見てる手前温和な態度だ。
私はそこに付け込む為、わざとこの短い休み時間にやって来たのだ。
「毎日少しの時間でいいんだけど、勉強見てくれない?」
「は?」
「あんた学年一位でしょ。」
「でも放課後は部活があるんだけど。」
剣は忙しいという理由で断ろうとしているのが見え見えだった。
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