【1】私は荊棘

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すると剣はハアと呆れながら黒髪に指を通す。 「おまえのそういうとこマジうぜー。 だったら最初から頼みに来んな。」 そして一理ある返し。 私は何も言えなくなった。 ドスドスドスと前を通過する翠を目で追いながら、二人沈黙。 この間が息苦しく、何でこんな風に二人して立っているんだろうとバカバカしくなった。 「知ってると思うけど、来週バスケの試合があるんだ。」 「そ。」 剣の引退試合。 女子たちがこぞって噂しているからみんな知っている。 「応援に来て。」 「はあ?何で私があんたの応援なんか…、」 「じゃあ観に来て。」 「絶対に嫌!」 .
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