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「ハハ、そう言うと思った。」
剣はそう無邪気に笑い、けれどプラス一言。
「でもこれは命令だから。」
「はあ?」
私は納得いかず、すぐに言い返す。
「あんたの元カノ軍団にでも来てもらいなさいよ!」
「じゃあ結局はおまえも来るんじゃん。」
「はあ!?」
「だっておまえ、俺の元カノだろ?」
「なっ、何言ってんの?」
「1号は絶対来るべきだと思うけど?」
ニンマリ。
剣の勝ち誇った顔。
私はワナワナと身体を震わせた。
「私はあんたの元カノなんかじゃない!!
荊棘よ!私は荊棘!!
二度とそんな風に呼ばないで!!」
ハアハアと息切れした。
私と剣の汚点は誰の記憶にも残ってはいけない。
もう忘れた記憶。
遠い日の記憶。
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