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「はあ?」
私はビックリして翠を見た。
まさか翠がそんな事を考えているなんて夢にも思わなかったから。
翠は翠で至って真剣な顔をして私を見ている。
「一晩考えて思ったんだ。
荊棘さんがいない大学に進学したってきっとつまらないから。」
「だからってあんた…、
私がどこの大学に行くかわかってて言ってんの?」
「え?ううん、知らないよ。
でもT大やK大ではないんでしょ?」
ブツブツのニキビ面をポリポリと掻く翠。
私の頭では今言った有名大学には進学できない事だけは知っているらしい。
私はそんな翠に向けてハアとため息を吐いた。
翠にはきちんと話さなければと。
「あのさ…、
私がどうして外部に行こうとしてるのか考えた事ある?」
「全く。」
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