【2】私と剣の遠い日

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そりゃそうでしょうよ。 私は持っているシャーペンをクルッと回転させた。 「ホントは大学だったらどこだっていいの。」 「え?」 「翠みたいにパソコンのスキルがある訳じゃないし、それにこれといってやりたい事もない。 ただ…、」 「ただ?」 私はニコリと目を細める。 「ここから出て行きたいの。」 「え…?」 「ちょっと家庭の事情でね…、 だから家から出て遠くに行きたいの。」 私は外部に行く理由を初めて人に話した。 「そう…なんだ…。」 すると翠はしょぼんと落ち込んだ表情。 .
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