【2】私と剣の遠い日

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「翠はさ、大好きな透子ちゃんとこれ以上離れたらダメだよ。 ただでさえ引っ越して離れちゃったのに。」 「うん…。」 私は落ち込む翠の頭をヨシヨシと撫でる。 一緒に居たいと思ってくれただけでも嬉しかったから。 「よし、じゃあ勉強するよ。」 「うん。」 私は五教科の中でも飛びっきり苦手な英語に集中し、翠は理数系以外の教科を頑張る。 そんな日々を繰り返し繰り返し、大嫌いなテスト期間が終了。 そして週末、ようやくテストから解放され、のんびりと休日を過ごせる筈だったのに、 「お邪魔します。」 終夜 剣が私の家にやって来た。 .
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