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1章‐2
朝の学校というのはここまでも騒がしかっただろうか。
そして、なぜ今の私は遠巻きに噂話を建てられているのだろうか。
いつもの友達たちもなんだかよそよそしく挨拶をされたので、私なりに推理をする限り、昨日の立花先生との駅での姿を誰かに見られていたようであった。
そのために今日はいつも以上に避けられているのかと納得したが、そんなに気になるならもっと話をききにくればいいものを……
なにをこそこそとしているんだろうか
「なぁ、なんで昨日立花先生と歩いてたの?」
いきなりそう聞いてきたのは、クラスの主格的人物男子であった
この教室の空気を解消するためにだろうか
中心的な人物だけあって、恐れ多く怖いという思いを持っていたが案外いい人間なのかもしれない。
「それは、たまたま駅で近くになっただけで別になにも……」
「ふーん、なんだ。それだけか」
期待してもらったところ悪いが、それだけだと心の中で呟く。
なんとなく、教室のざわめきも収まってきたような雰囲気である。
この人が聞いていなければ、このままざわざわしたまま今日が過ぎて行くことだっただろう。
ありがたいなぁと若干思いつつ、また1日が始まるのであった。
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