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1章-3
「今日の朝はびっくりしたわ」
「私の方こそびっくりした。」
そう話しかけてきて昼飯を一緒に食べようとしてきたのは友人の金子である。
私たち2人は毎日人気のいない裏庭というのだろうか、そんな場所でご飯を食べていた。
なぜここまで仲良くなったかの出会いは、単純である。
出席番号が近く、映画鑑賞や読書という同じの趣味を持っていたからだ。
しかし、同じ趣味をしている彼女であるが私よりコミュニケーション能力が優れており容姿も端整であった。
すらりとのびた手足やにこりと笑うと出現するえくぼに何人の男が落とされたのであろうか、想像が容易い。
対して、自分は凡庸であった。いや、むしろそれより下ではないのだろうか。笑顔も得意でなく出来るのは薄気味悪い笑い方で、背は中くらいな自分にはたいそうな友人だと前々から考えている。
「どうしてあんなことになったのよ?先生と帰る経緯は??」
「君は根掘り葉掘り聞くね、放課後の図書室で帰れと言われ駅でなぜか横になっていてそのまま少し話しただけ。」
「ふーん……」
「なんだか疑り深い顔だけど、これ以上もこれ以下もないよ」
「つまらないの〜これから始まるラブストーリーみたいなのがあると思ったのにそんなものかぁ」
「そうだよ、人生なんてこんなもの。」
「あ、またでた達観した感じ!」
「してないって……」
ただ面倒臭いと思っただけであって、別にそういう風に達観などをした訳では無い。
なんでこんなことに巻き込まればならないのか、少し腹立たしい気持ちになっていた。
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