おとうさんは幽霊

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『どーでも良いときはうるさいくせに あーゆー時は黙るとか。なんなの?』 「だって!………僕だって杏奈をまた連れていってあげたいけど……無理だし……」 『だったらもっと気のきいたジョークとかさぁ……』 んん? 『おとうさん!?』 「ん?」 『足!どうしたの!?』 「え?」 裸足の足の爪先がどす黒く変色していた。 「うわっ!なんだこれ!?」 『こっちが聞きたいよ!なにそれ…痛いの?』 「いや、痛みは無いけど……」 『…………きも。』 「きもいとか、ほんと傷付くから!やめて!」 ま、幽霊だもんね。 痛いわけないか。 『……明日、桐生君に相談してみるか…』 「桐生君?」 『クラスメイトのイケメン。』 「なんだって?また環奈に言い寄る奴が…」 『今度学校についてきたら……塩撒くからね!』 「だって……心配なんだもん……」 このバカオヤジは見えないのを良いことに 学校についてきた事が何度かある。 そして、わたしがイケメンの先輩にコクられたときも、盛大に邪魔してきた。
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