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★およそ5ヶ月前。
『柊さんがおとうさん亡くされて辛いのは知ってる。』
たしかサッカー部のキャプテンやってる先輩だ。
体育祭の時に係りが同じで少し話した気がする。
『こんな時に空気読めない奴だと思ってるよな?
でも……少しでも柊に元気になってもらいたいんだ!』
イケメンに見つめられて、さすがの私もドッキドキだ。
『俺と……………付き合ってくれ!』
キター\(^o^)/
「だめだ!」
は?
「こいつの頭の中はイヤラシイ事でいっぱいだ!
そうに決まってる!!」
ふよふよと浮かびながら、おとうさんが乱入してきた。
な、なんできてんのよ!
早くどっか行け!!
『……柊?どうした?険しい顔して……』
『いえ……あ、返事ですよね。ははは………』
「こういう男は無責任な事を言って、肝心な時は役に立たないに決まってる!!だめだぞ!環奈!!」
無責任?
肝心な時は役に立たない?
お前が言うなし!
『無責任な事いってんじゃねーよ!
とっとと帰れ!』
校舎裏に私の怒号が響いた。
『……あ……そ、そうだよな…
今はそれどころじゃないよな……ごめん。
無責任な事言って………』
『え?あ、ちがッ………今のは…』
『告白は忘れてくれ。ほんとごめん!』
これがイケメンの先輩を逃した真相。
これ以降、おとうさんは外出禁止になった。
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