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足を擦るように廊下を歩く。昼休みの校舎内を。
「くっそ…」
右手には購買で買ってきたジャムパンが存在。反対側の左手にはペットボトルのお茶を持っていた。
「パシりかよ…」
これらは自分で食べる為の物ではない。同じクラスの女子生徒に献上する為。頼まれた物を買って届けているだけだった。
「あ~あ、こんな事なら関わるんじゃなかったわ」
優しくて明るい人柄だと思っていたのに。蓋を開けてみれば腹のドス黒い人物だった。
彼女は説得の言葉に耳を貸すどころか泥沼に引き込んでくる始末。万引きの共犯になったのをネタに昼飯を要求してきていた。
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