4脅迫

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「気を付けて帰るんだぞ~」  放課後になるとクラスメートが次々に教室を出ていく。男性教師の解散の声を合図に。 「あ~あ…」  何もやる気が湧いてこない。頭のてっぺんから足の爪先まで無気力状態だった。 「青井くん」 「な、何?」  席を立とうとしたタイミングで話しかけられる。関わりたくない苦手な人物から。 「良かったら一緒に帰りませんか?」 「え? どうして?」 「特に理由は無いです」 「……ならやめとく」 「はい? 何故ですか?」 「いや、だって…」  彼女から同行の提案が飛んできた。裏がありそうな誘いの台詞が。
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