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「いや、俺は無実だし!」
「でもクラスでは結構それを信じてる奴がいるんだよね」
「嘘ぉん…」
「学年中にこの話題が広がってるとか」
「えぇ…」
恐る恐る辺りを見回す。険悪なムードがピリピリの教室内を。気のせいでなければ多くの敵意を向けられている気がした。
「うっ、ぐっ…」
窓際にある席では1人の女子生徒が泣いている。クラスメートで形成された人垣の中心で。
「マジか…」
思考が現状の把握に追い付かない。崖のギリギリで踏ん張っていた所を強く突き飛ばされた気分だった。
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