何色の私

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何色の私

 その後も彼がカメレオンだと確信できることがよくあった。  彼が私に隠れてキャバクラに入り浸っていたことがあった。彼は白々しく「行ってない」とか「先輩に誘われて仕方なく」とか言っていたが、私は彼が嘘をついていると解っていた。そのときの彼の体はいやに白かった。  彼とは色んなことがあった。今日で大学は卒業する。私たちは学生じゃなくなるのだ。彼は商社マン、私はOL。これから会える日が減ってしまうだろうが、仕方ない。だって私は彼を愛しているし、彼も私を愛している。  私たちが、しわくちゃの年老いた銀色になるまでずっと幸せでいる。 私は左手の薬指に光る銀のリングに誓った。
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