28. 仲直り

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 それから春名と色々な話をした。  棚橋さんは、いつのまにか帰っていて二人きりになったリビングでソファに並んで座って。最近突然父親の方から会いたいと連絡があったらしいこと。かといって何を話すでもなく気まずい雰囲気で会ったのは数回でその数回で撮られてしまったこと。  スマホの電源を切ってひとりぼっちでこの部屋にずっとこもっていたこと。 「雫、生徒会長やめちゃったって」 「ああ、・・・・・・それはいいんだ」 「いいって、そんなわけないじゃん。今からでも・・・・・・。噂は嘘だってちゃんと説明してさ」 「いいんだ。騒ぎになったとき、すぐに決断した。選ぶ何てする必要もないくらい、俺が大切なのは春名との時間だと思った。騒ぎを早く納めて、お前に会いたい。お前といたい。そう思ったら、生徒会長の肩書きを外すのも悪くないと思った」  俺が目立つ立場にいれば嫌でも目について噂は消えてくれないだろう。やめたところで、春名自身が目立つ存在だから意味はないのかもしれないが。  それでも、少しでも改善できたらと、躊躇いはなかった。
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