溺愛王子は堅物生徒会長を落としたい

２８. 仲直り

　春名のベッドの上で目が覚めた。
　心が満たされているのを感じる。ここ最近感じていた寂しさも、切なさももうない。春名もそうだろうか。すこしは満たされただろうか。そう思いながら隣を見ると、あどけない寝顔で気持ち良さそうに眠る春名がいて、ホッとする。

　身を寄せてちゅっと唇にキスを落とす。起きているときには恥ずかしくてできないが、眠っているのだからいいだろう。
　もう少しこのままでいたいと春名の腕をそっと自分の体に巻き付けもう一度眠った。
　そして、それはそれは幸福な夢を見たーー。