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海辺にある、白壁のオシャレなレストラン。お昼はそこのテラスで海鮮バーベキューだ。 もう全部用意されてて、私達は焼けたものを食べるだけ。毎日家事してる私は、至れり尽くせりに涙出そう。 鉄板の上の海老やハマグリから、なんとも香ばしい香りが鼻腔をくすぐる。そしてなにより、目の前に広がる夏色の景色が最高。 青い空! 広い海! 照りつける太陽 ……いや、ちょっと照りつけ過ぎだろ。遠慮して。鉄板の熱のせいもあって、軽く汗ばんできた。 やだ、氷室さんいるのに。汗臭いとかシャレにならん。あとでシューしよ、シュー。 「亜矢ちゃん、はい。食べなー」 なんと氷室さんが、焼けたイカを私のお皿に取ってくれた。 「ありがとうございます!」 このイカ、食べないで永久保存していいですか? それからも、氷室さんは焼けたものをどんどん私のお皿に乗せる。 「ちょ、氷室さんも食べてくださいよ」 「ん? 食べてるよ。つーか亜矢ちゃん、ちびっこいんだからいっぱい食べなきゃ」 「そりゃあ180超えの氷室さんから見たら、145センチの私なんて、ミジンコでしょうよ」 「あはは。でも、ちっちゃくて可愛いよね」 ……まただ。すぐそんな冗談言う。 いちいち本気で喜んでるの、わかってる?
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