恋の確率変動♡

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それにしても、よ。

一等当たるわ、氷室さんと旅行来れちゃうわ、やけにラッキーが続くなあ。可もなく不可もない私の平均値人生、急にどうしたんだろう。

あ、もしや、今の私って確変中！？

どうしよう、さらなるラッキーなイベントが発生しちゃったりして！ まさかのラブラブハプニング？ 急接近しちゃう！？ キャー！

なんて1人で盛り上がっていたら、あっという間に時間が過ぎていた。露天風呂からも見える脱衣所の壁時計を見れば、氷室さんと待ち合わせした時間まであと15分くらいしかない。

慌ててお湯から上がったら、

…────！？

脳が、ぐらり、と揺れた。

立ち眩みだ。どうやら、長湯し過ぎてのぼせてしまったらしい。

立っているのが辛いので、少しの間その場に屈んだ。冷たい夜の空気に体をさらしてから脱衣所に戻ったけれど、まだ頭が重くてフラフラだ。

うう、気持ち悪い……。

寝不足のせいもあるのかもしれない、思ったよりも、かなりのぼせてしまったようだ。

気持ち悪さを我慢し、なんとか服を着る。待ち合わせの時間ちょうどに受付前に着いたものの、私はすぐにその場で座り込んでしまった。