犠牲となった気象技術者たち

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犠牲となった気象技術者たち

 話は前後するが、開戦直後、日本は東南アジアへと進軍を開始。そこには即席で養成され、戦地へと駆り出された気象技術者たちがいた。  ビルマ(ミャンマー)やマレーシアと言った、日本軍が占領した場所に空港を建設するにあたって風向風速を観測したり(滑走路は出来るだけ横風を避ける方角に建設しなければならず、そのためにはこのデータが必要不可欠である)最高の気象条件で攻撃することを目的に、気象観測用気球を飛ばしてデータを採り、天候を予想したりするなど、戦争には気象技術者が欠かせなかったのだ。  彼らの中には兵隊と同様に、戦地で命を落とした者も少なからずいたと聞く。
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