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「あたしはそうだなぁ~・・・[作業に集中してる時の真剣な顔をしてる大和が好き]だな。アイツさ、[集中すると周りの状況が見えなくなんだよ]。完全に周囲をシャットアウトしてるっつー感じでさ・・・まぁ、それがまた格好いいんだよなぁ~。」
「・・・・・・・・・マジか。」
陽光から[面と向かってそんな事を言われた覚えがない]大和は口元を手で押さえ、すぐに顔を赤くする。
「私は・・・[自分の事を顧みずに体を張って私を守ってくれたところ]、ですかね?あっ、でも・・・ライルさんの大好きなところは[他にもまだまだ沢山ある]んですよ?」
「・・・・・・僕、マコちゃんに凄く愛されてる。」
[弾んだ声でイキイキと熱く語る]真琴に、ライルはノックダウンしたかのようにテーブルの上へと突っ伏した。
「え、えっと・・・わ、わたしは・・・れ、漣さんは普段は何も言わないのですが・・・わ、[わたしの書いた本を楽しそうに読んでくれているところが好き]、なのです。そ、それと[いつも美味しい料理を作ってくれるところ]とか・・・ら、[乱暴な口調とは裏腹に本当は凄く優しいところ]、とか。」
「・・・アイツら、隣に俺達がいるって事を忘れてねぇか?」
[自分と同じで]照れ屋で恥ずかしがり屋のマヤは陽光達のようにハッキリと言う事はないだろう、と。
そうやって人知れず、たかをくくっていた漣は、恋人の好きなところは?という問いに対しての答えを[連続で何個も上げられる]とは夢にも思っていなかった。
マヤからまさかの不意打ちをくらい、漣も大和同様に[その顔を赤く染める]。
いや、むしろ・・・[大和以上に真っ赤になっていると言っても過言ではない]。
そして、漣もライル同様にテーブルの上に突っ伏す事となった。
「おしっ!!次、いってみっか!!ん~と、何々?[夜限定で運動はどの位のペースでシテる?]・・・運動?」
「もういいっ!!女子会は終わりだ、さっさと切り上げるぞ!!つーか、[コレ書いたの絶対、ユエ]だろ?!」
陽光が箱から紙を取り出し、内容を読み上げた瞬間、すぐさま大和が口を挟む。
盗み聞き(?)をするには[あまりにも濃過ぎるテーマ]に、口を挟んでツッコミを入れた大和の行動は至極当然とも言えよう。
「あら、心外ね?大和ちゃんはアタシの事をそういう風に見てたのかしら?まぁ・・・[確かに書いたのはアタシだけど]。」
「私は運動をするより、バイクに乗る方が多・・・」
「お前もお前で律儀に答えんな、小っこいの。余計にややこしくなる。」
「じょ、女子会はもう終わりなのですか?」
[ユエがとんでもないテーマをぶっ込んだ]事により、陽光発案の女子会は男2人の手によって強制終了した。
と言うよりも、この場合は・・・[強制終了させられていた]と言った方が正しいだろう。
ちなみにどうでもいいかもしれないが、[ライルは安定の天然を発揮させていた]ので、女子会の強制終了には加担していない。
「もし、また女子会をするって事になったら・・・その時は頼むから[この店以外でしてくれ]。」
こうして、何気ない発言により開催された女子会は、男性陣にとっては[予想以上に精神的疲労が蓄積される結果となってしまった]のだった。
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