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[俺を都合良く利用出来ていた]颯懍は、俺を始末するのに[何も躊躇いはなかった]だろう。
まぁ、[俺が知らなかったってだけ]で、颯懍にとっては[俺という存在は元々、目障りでしかなかった]らしいしな・・・なんだか、自分で言ってて悲しくなってきた。
「そうやって、彼らが裏で怪しい計画を立てているという事に[いち早く気付いた]んでしょうねぇ。[あの子はアタシに仕事を依頼してきた]のよ・・・[マフィア内での動向を探ってほしい]って、ね。」
「・・・・・・・・・[赦鶯が?]」
「あの子もボスが今まで信頼して信用していた人を疑うなんて事はしたくなかったハズよ。[それでも、あの子はアタシに依頼した]。[彼への疑いを晴らす為でもあった]んでしょうねぇ・・・まぁ、[結果は見ての通りという事になってしまった]けれど。」
「・・・・・・・・・・・・。」
[何も知らなかった]、じゃ・・・済まされねぇか・・・[当事者になっちまった今となっては]。
ユエの話を聞く限り、全ての事の発端は[蕈霸さんが颯懍を唆した事が原因]とも言える。
[蕈霸さんとボスは政略結婚]だ。
[愛情なんてもんはお互いに皆無]だっただろう。
そして、蕈霸さんは[いつの間にか颯懍に惚れ込んでいた]。
自分の惚れた男をボスの座に着かせたいと思うのは自然な事・・・なのか?
とりあえず、情報が多過ぎっから[一旦、頭ん中の情報を整理]してみっかな。
つー事で、俺はユエが持ってた紙とペンを借りて、箇条書きで今回の出来事を纏めてみる事にした。
蕈霸さん
・ボスとは政略結婚で蕈霸さん自身は颯懍に惚れ込んでいた。
・颯懍を唆して、ボスを陥れようとした。
・赦鶯にボスの座についてもらおうとした。
・その暁には颯懍を補佐として側に置こうとしていた。
・蕈霸さんは颯懍と2人で実質的にマフィア全体を裏で乗っ取るつもりでいた。
颯懍
・ボスと同じ女(蘭玲)を愛してしまった。
・蘭玲が死んでしまった事でボスに対して、不信感や不満を募らせていくようになった。
・そのせいで、いつしかボスを亡き者にしようと蕈霸さんと計画を練り始めた。
・魔法の薬を使ってボスを薬漬けにしようとした。
・不審者を使って魔法の薬の調整という名の実験をしていた。
・蘭玲の面影を彷彿とさせる俺が目障りだった。
・煩わしく思っている俺を利用し、あわよくば始末しようと考えていた。
・・・・・・・・・あれ?
おかしいな・・・[与えられた情報を整理してるだけ]なのに・・・凄ぇ悲しくて、虚しくなってきた。
いやいや、まだボスと赦鶯の2人が残ってんだろ!!
後少しじゃねぇかよ、頑張れ、俺!!
・・・なんか、頑張るとこ間違えてねぇか、俺?
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