始まりは不登校

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始まりは不登校

「学校、行きたくない……」  ついに、言ってしまった。今は中学3年生の5月。大事な時期だってことは、わたしにだって、わかっている。  それでも。勉強するふりをして、時間を潰す休憩時間も。  一人きりで過ごす、お昼休みも。  クラスメイトの、楽しそうな話し声も。  全てが、息苦しくて……。  このまま同級生達と、同じ学校に通い続け、同じ高校に進学するのは、躊躇(ためら)われた。 「……嘘、でしょ?」  母の狼狽ぶりに、申し訳ない気持ちで、いっぱいになる。 「ごめんなさい。でも、もう。無理なの……」  もう、我慢して学校に行くのは、嫌なの。
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