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「青翔さんは私のどこがご不満なんでしょうか?直せるように善処します」
「どこがっていう程、あなたのことを知りません」
「では、一緒に出かけましょう。明日はいかがですか?」
本当、こいつグイグイくるな。
すごく嬉しそうで、ブルンブルン振るしっぽが見えそうだ。
行かないという選択肢はないのだろうか。
「よろしいようでしたら、まずは連絡先の交換をして、明日待ち合わせましょう。行きたい場所はありますか?」
俺が流されすぎなのか、どんどん話が進む。
自分のこととは思えない程。
「新しくできた大型書店を見にいきませんか。その後は水族館はどうでしょう」
ぼんやりしていたが、にわかに覚醒した。
書店と水族館、どちらも行きたい。
朱夏も忙しくて予定が合わなかったし。
「行きたい」
常盤はニコッと笑った。
「ようやく聞いていただけたようですね。楽しみにしています」
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