Act.3

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 その瞬間を待っていたかのように、彼はいきなり入ってきた。 「あっ……イヤッ……!」  激しい快感に悲鳴を上げそうになる。  彼と繋がったままのカラダがビクンビクンと痙攣して止まらない。  何これ……おかしくなっちゃう……。 「くるみのことめちゃくちゃにしたい……」  耳元で囁かれ、正気を失いそうだった。  もうしてるクセに……。 「して……」  もちろん、抗うことなどできず、その日は思う存分愛し合った。   体の相性が分かるほど経験があるワケでもないし、そんなものが本当に存在するのかどうかも定かではないけれど、これだけは言える。  氷川稜という人は、わたしの好みを知り尽くしている。  ゆえに、極上の快楽を与えることができる。  身も心もわたしは彼の虜にされている。  そんな人が夫だなんて、わたしはなんて幸福な女なんだろう。  わたしも彼を虜にできるように、もっと自分を磨かなければ!  くるみと結婚できてよかったって思ってもらえるように――。  
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