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（side由希也）
「1組の真殿が旧校舎の階段から落ちたんだって！」
俺がお化け屋敷の受付で入場者の制限をしていると、笹木がそう言って教室に飛び込んで来た。
（えっ？）
思わず耳を疑い、固まってしまう。
「幽霊に突き落とされたって！」
「えーっ、マジ！？怖っ！」
「まさか死んだの？」
場所が場所だけに、話に尾ひれが付いているようだ。俺は椅子を蹴って立ち上がると、
「真殿が落ちたって本当か？」
噂を運んで来た笹木に詰め寄った。
「お、おう。なんか旧校舎の階段から落ちて、保健室に運ばれたらしいぜ」
俺の剣幕に笹木が目を丸くしながら、そう答える。
「分った」
俺は短く返事をすると、受付の仕事を放り出し、保健室へ向かって走り出した。
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