第二話 さぶミッション ~拙者のヨメはお尋ね者でござる~

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 それぞれの秘所を異性に見られた場合、その者の婿又は嫁になるという厳しい掟。  だからこそ、こうして賞金稼ぎの旅も共にしているのだが……いかんせん、さぶ太郎とヨーコの温度差は激しい。 (ヨーコさんはいつになったら拙者をムコと認めてくれるのかなぁ……)  切ないため息をぷぅと吐き、さぶ太郎は大好きなヨーコの晩ごはんの給仕に向かう。  決して小間使い、召使いではなく、さぶ太郎はヨーコのムコなのだ……。 「ヨーコさぁーん♪ あやつ、縛ってきましたぁ。晩ご飯にしましょう」 「晩ごはんって……やっぱコレなの?」  ヨーコが可愛い眉根にシワを寄せて、フレンチトーストの乗った皿を見つめている。 「そーですよ。ヨーコさん、拙者の(フレンチトースト)好きでしょ?」 「好きだけどさ。朝食じゃないんだから……」 「やっぱ拙者の(コト)好き!? ですよね、にゃははは、そっか好きかぁ」  さぶ太郎が頬かむりの顔と頭をこねくり回して照れる。  そんなささやかなご都合主義で己を慰める、ちょっぴりお気の毒なさぶ太郎であった。 「あ、でも目玉焼きとハムも用意したでござるよ」  そう言って彼が差し出した皿の上に乗っているのは、ぷるぷる目玉焼きと……ちっちゃいピンクの子豚(丸ごと)。 3ea3d035-2d7e-4d49-a932-bb8cd3feeb87
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