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ヨーコが父親(ずきん)をバサッと脱いで、木の枝に引っかけた。そして焚き火に背を向けてゴロンと横になる。
「…………」
さぶ太郎は、そっぽを向いて寝てしまったヨーコを穴が開くほどじぃぃぃ~っと見つめた。
二人にとって掟は絶対。ゆえにムコとヨメであることは間違いないのに。
(どうしてでござるか、ヨーコさん……)
かたくなな背中、カフェオレ色の細い髪、すらっと長いのにむちむちの太もも、ぽよよんヒップ。
さぶ太郎はそっと、そうーっと、ヨーコのレザースカートをピロンと捲った。そこには桃みたいなまぁるいおちりに、クルッと巻いた可愛いしっぽ……。
「……何さらしとんじゃおのれは!」
「ふごっ!」
ガツン!と、さぶ太郎の脳天にヨーコの手刀が落ちた。まさに0コンマ1秒の早わざ、さすがヨーコ!
「だってだって! ヨメのしっぽだもん、見たっていーではないかー!」
「いーわけないだろ! このドスケベニャンパラ! 目には目を、アンタなんかこーしてやるぅー!」
「ニャンパラじゃなくてウルフゥ……! あああ、やめて頬かむり取っちゃいやーん!」
するんと頬かむりが取れて、さぶ太郎の三角お耳がコンニチハ。
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