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その頃、野営テントでヨーコは。
「バレちゃったかな。……ま、いいか」
ペンダント型のスカイウォンをパチンと閉じ、ひとつあくびをした後、またゴロンと焚き火の前で横になったのだった……。
──切り立ったハゲ山を、さぶ太郎はシュタタタと一気に駆け下りて風呂敷をバサッと広げる。
その四隅を器用に己の手足で挟み込み、山肌を蹴った。
(間違いない! ケムマキさんも、いつもヨメのスカートをめくってるんだ……それできっとビンタ喰らったりしてるんでござる。あああ、同志よーー!)
月の夜空をモモンガの術で滑空し、さぶ太郎はヨーコの元へ還る。
のびやかに緩やかに、風を上手にはらんでさぶ太郎は大好きなヨーコの元へ。
出会いと縁は突然だったけれど、この先はゆっくりと。
眼下に見下ろす荒野は、淡い花畑のようにキラキラ光って見えた。
ガランガランガラン……ガランガランガランガラララララ……!!
アアーー……ジブンデシカケタ罠、ワスレテタデゴザルーー…………
【第二話 さぶミッション おしまい♪】
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