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『ではヨーコが主に言いたいオトコは……アレか?』
父の言葉に、ヨーコはピクリと眉を揺らした。
「ヨーコさん、ひどいでござるぅぅ! また拙者を置いてけぼりにしてー!」
荒野をシュタタタと駆けてくるのは、真っ白ふかふかな全身を黒い忍び装束に包んだ、三角ケモ耳のチッコイ奴。
「ちっ……、もう来ちゃった」
「んもー。拙者がお買い物してる隙にいなくなるの、やめてくださいー!」
毎度おなじみ、ヨーコの許婚者の忍者オオカミさぶ太郎。
「とはいえ、ヨーコさんの居場所なんてわかりますけどね。なぜなら拙者はムコ!」
ピクン!とまたもやヨーコの眉が振れる。
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