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「…ちゃん、…坊ちゃん。 起きてください坊ちゃん!」  肩を強めに揺さぶられ、ハッと現実世界に戻される。 薄暗く、埃っぽいおもちゃ屋。 ここは本当に気味が悪いなと身震いする。 俺が顔を上げると悪魔は呆れたように眉を下げていう。 「全く、悪夢でうなされるとは情けないですねぇ。」 情けないという言葉が癇に障ったがここで怒ったら悪魔の思う壺だとぐっと堪える。 「…それで契約書の書面はできたか?」 「おや、話をはぐらかしますか。 それもまた一興。 勿論、我々悪魔は人間との契約のためでしたら完璧にこなしますとも!」 自信満々に手触りの良い羊皮紙を差し出され目を通す。  そこには次のように書かれている。   一、この契約はオーナー様自身の意思と悪魔の利益の上に成り立っております。   二、悪魔は一個人のオーナー様に助力してはならない。   三、オーナー様は自身の召喚した悪魔とその依り代であるドールを自壊させたり直接破壊することはできません。   四、オーナー様は契約から7日間生き残るか勝ち残るかができれば特別な権限が与えられています。    五、この書面をサインしたオーナー様はドールズテイカーにおいて如何なる場合(怪我、事故、病気、毒、死亡、精神崩壊等) にも同意を得ていると判断します。 六、悪魔との賭けに負けたオーナー様は誠に残念な事ですが魂を我々悪魔が頂くことを了承します。  
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