第一話 その少年、危険につき

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──三時間前── ──新宿某所武装組織基地──  そこでは、銀髪に青い瞳を持った青年が立体映像の前に立っていた。5人ほどの少年と少女もいる。平均年齢は十六、十七だろうか。彼等は私設武装組織「風魔」の構成員である。  先程の青年──如月響助──が口を開いた。 「今回の我々の任務は、政府直轄武装組織『葉隠』所有牢獄に収監されているこの少年の面会、引き取り、及び我々『風魔』への入隊に際する実力査定です」  そのまま続ける。 「先ず、彼の個人情報を端的に説明します」  画面が切り替えわり、ある少年の顔写真、そして彼自身の情報が表示された。 「この少年は、私設武装組織『ぬばたま』に所属していた元幹部、黒神朔夜です。齢は十六。誕生日は七月十六日。  三ヵ月前、我々への接触を『葉隠』に求め、条件として提示された、その時が来るまで牢獄へ収監される、という条件を飲みました。
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