第五章 大妖行列

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緑風荘上空の異変にまず 最初に気がついたのは 坂東舎監でした。 「おいおい 嫌な瘴気が漂ってる感じがしたら 三つ目ヤンマに 一つ目魂虫じゃないか 他にも溢れ出て来てやがる 寮の建物自体に結界だぁ」と言っては 自身の勾玉を持ち出して 気を飛ばしだします。 さて 寮の上空が騒がしいことに気がついた お嬢こと 炎聖寺 飛鳥  伝家の宝刀ならぬ 前回 赤マント事件で神務庁の天眸杏子警視からもらった炎家の剣を抱えて エレベーターホールへと 飛んできます。 「舎監 これなんかヤバそうなの起きてませーーーん?」と 訊けば 太った体に似合わず敏捷に結界を張り直している坂東舎監「炎聖寺君かぁ どぉも 寮の敷地上空の薄い部分を突破された 三つ目ヤンマに一つ目魂虫 さほど強い奴らじゃないが あの目が厄介 結界の弱い所を見破り 集中的に攻撃して来る輩だ 不可思議案件探偵舎倶楽部でちょいと 外の追っ払ってくれるとありがたい 利根川先生にも 副校長信濃女史にも連絡はついてる」と 坂東舎監からの依頼ってことで 外へと飛び出そうとするお嬢を 「ちょっと待って炎聖寺さん」と呼び止めるは  沈着冷静な 隠形 一  何か手だてがあるのか?不適な笑みを浮かべています。
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