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「はは、そんな驚くなんて美波は可愛いなぁー」
「だ、だって.......わざと奏の話し方で言ったでしょ?」
「バレた?美波、奏が好きみたいだし。なーんかからかったら可愛いなーって」
「も、もう.......そんなの心臓にわるいって!」
奏くんの話し方に、あたしは当然弱い。
もちろん、奏くんの顔も好みだけど、話し方も性格も全てがあたしの好みドンピシャなのだ。
「まぁー、デートは本気。ダメ?」
「だ、ダメじゃない.......」
「やった。女子高生とデートだ」
「もう、心だって去年まで高校生だったでしょ!」
いままで心のことは、アニメやゲームの中の声と生放送アプリの中でみる姿でしか知らなかった。
画面の中の心はとても落ち着いていて、ひとつしか違うないなんて信じられないくらい大人っぽかった。
でも、こうして目の前にいる心は、よく笑う男の子で、あたしのクラスにいるような男の子と何ら変わりはなかった。
「俺、高校生の頃からもう仕事ばっかりだったからねー。だから、デートなんて全然だったよー」
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