百二十五話 一方地上では12

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百二十五話 一方地上では12

「ラーバ!」 「ふふっ.......ふふふふ......いやー、 約5ヶ月ぶりの対面でしょうか。 あなたとそちらのお二方も、 私との戦闘で負った傷もすっかり 治ったようで。」 「なんでてめぇがここにいる! てめぇの島はここじゃねぇだろ!!」 「それについては色々事情があり ましてね。何でも機械獣様が何者かに よって破壊されたという報告があり、 その倒した者を即刻処分しろと 魔王様から命令があったのです。 あ、ちなみにこの三体の醜いものたちは、 かのマッドサイエン様が人間から 作ったキメラだとかなんとか。」 「つ! やっぱ、そいつら......」 カクバ自身、三体とも人間の頭が あることから、おそらくそんなとこ だろうと考えていたが、いざそう 言われると怒りが抑えられなくなって しまった。 「おっと、そう怒らないでくださいよ。 相変わらず短気ですねー。」 「んだとごらっ! 一体、二人を どうするつもりだ!!」 依然として、口から煙を漏らしながら、 立ったままの状態でいるバーゼンと 鬼灯をかばいながら、カクバは叫ぶ。 「どうする? ふふ、カクバ君も 私の力を知っているでしょう? そんなの私の所有物にするに 決まってるではありませんか。」 前にもラーバと戦闘経験のある カクバは、ラーバの息を吸ったものは、 ラーバの思い通りに操られる ことを知っている。 「あなた方がこのキメラと 戦っている間、透明化していた 私の存在に気づけず、油断していた そのお二方が悪いんです。」 カクバは今にもラーバめがけて 飛びかかりそうになるのを、 歯を食い芝ってなんとか我慢している。 「まぁ、所詮は人間。 気づけるはずがありません。 それが低能なあなた方の限界 というところです。」 「......っ!!!!」 しかし、カクバは我慢の限界が 来てしまい、ラーバに飛びかかった。
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