腐った果実

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「仕事がなかなか片付かなくて」 「食事は?」 「済ませたよ」 「誰と?」 「同期の高島さ」 「どこで?こんなに遅くまで?」 「呑んでたからさ」 「ほんとに?あまり酔ってない  ようだけれど」 「・・・明日もあるからさ」 「明日は?明日はいつもの7時には  帰れるの?帰るの?」 「・・・・・・」 夫は黙って浴室へ向かった・・・。 少ししてから浴室へ。 脱ぎ散らかした夫の下着を “点検”してから洗濯籠へ。 「着替え・・・置くわね・・・」 返事の代わりに 長い、重い溜め息が響いた。
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