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「どんなに遅くてもLINEだけは
してくるのにLINEもないし
電話も繋がらないの・・・。
事故にでも・・・・・」
不安そうな知抄の声・・・。
だから優しく言っておいた。
「心配なんていらないわ、
彼ならここにいるの。
眠っているわ、よく眠ってる」
静かに電源オフにした。
ー子供が出来たからもう一年、
もう一年待ってくれー
佑真がそう言ったのは数時間前。
それから彼はいつも通りに
私を抱いて・・・寝息を・・・。
あんまり可愛い寝顔だから
もう起こしたくなくて・・・
もう帰したくなくて・・・
キッチンから包丁を・・・
真っ赤に染まったベッドの真ん中、
眠っている佑真。
添い寝して呟いた、
「言い訳なんてもう要らない。
もう何も心配しなくていいの」
ー 了 ー
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