傾  斜

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「本当にいいの?」 「いい・・・やるわ!」 「なら、こちらも  手続きに入るわね」 「お願いします・・・」 サンダルを履いてテラスへ。 サッシのところに 残っていたビー玉を手に取った。 (こんな単純な方法で  欠陥なんてすぐわかるのに) グズグズしていた自分が 馬鹿馬鹿しくて涙も出ない。 幸福の土台は、 基礎の部分から傾いていて もう平地にする以外ないのだと、 光るビー玉が 教えてくれた・・・。
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