恋と呼ばせて

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 「困りましたね、   特急は不通だそうです」 二人で出掛けた地方出張、 日帰りのはずが 列車トラブルで泊まりに。  「仕方ないな、経費で   楽しみましょう」 彼に言われて心が華やいだ。 慌ててホテルでメイクを直して 知らない町で、彼と食事。 話上手な彼に乗せられ 一杯、二杯・・・・ 互いに進んでいくお酒。  「部長ってよく笑うんですね、   女子高生みたいだあ」 オダテだと気づいていても 余計に楽しくなって。 何年ぶりだろう・・・ 声をたてて、笑った。 それから・・・・ 酔った彼が私の部屋に 入ってしまって・・・・ 何年ぶりだろう? 男の掌を・・・・・ 乳房に感じたのは。 好きだったから 忘れられない夜になったけれど 翌朝の  「ごめんなさい」 本当に後悔している彼の顔、 それも、忘れられない・・・。
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