刹那の花

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まるで自分の片恋のように 島も都会も焦土にされて 未知の爆弾まで落とされて 完敗を余儀なくされた敗戦。 ゆきはなが気になりながら 東京を離れることも出来ず 鬱々と仕事に明け暮れていた 10月の朝、やっと 廓の息子・直嗣から 宿舎に手紙が届いた。 封を破るように開いて・・・ 「?!・・・・・」 俺は直ぐ様着替えにかかった。 「おい、会議が始まるぞ」 同僚が誘いにきたけれど 「会議なんか、どうでもいい!  俺は大阪へ行く!」 「はあ?!」 同僚を押しやって 駅へ向かってと駆けた。 (嘘だ・・・  ゆきはなが・・・  長くないなんて)      
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