花 泥 棒

ひとりぼっち

「今夜、主人は遅いのよ」

友人に引き留められるまま

娘さんと三人で夕食の支度、

賑やかな中、御馳走になって、

食後は下の子達とゲーム。

「オバチャン、上手だね」
「凄いよ！ゲーマーになれるよ」

子供たちに褒められて

「ストレス解消にゲームは
　ちょうどいいから」

適当な返事、

ほんとは夜が・・・・

たった独りの夜が怖いから。

決して泊まってなどいかない

男の去った夜が

堪らなく怖いから、

無心で画面の敵を

殺し続けているだけ・・・。