罪 と 罰

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 「直談判にきたわ」 女は仁王立ちで  「あなたが離婚に応じて   くれないから仕方ない   って、彼。ねえ、彼は   あなたに飽々なのよ。   さっさと出て行って!   私達がここで暮らすのだから」 近所に聞こよがしの大声だった。 震える娘を抱き締めて 無言のままの美春を 睨み付けたまま、女は、 子供と夫が二日前に飾った クリスマス用のイルミネーション ライトを木から引き抜いて 帰っていった。 ・・・・その場面を回想した美春は 穴が空きそうなくらい 床を熱視していた・・・・・。
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