硝子の部屋

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進学は横浜の女子大にして アルバイトと称して 大学以外の時間は佐久間と 抱き合ってばかりいた。 佐久間は私のために 横浜にマンションを購入、 タワーマンションの最上階、 広いリビングで佐久間と ほとんどを裸身で過ごすと 時間の経つのが早かった。 「お金が貯まったから  一人暮らしをする」 また嘘を重ねて家を出た。 嘘を身体に塗る毎に 佐久間がラップのように 貼り付いてゆく・・・。 あっと言う間に十年は 過ぎてしまっていた。
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