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その日から、
私に新たな嘘が始まった。
五十を前にして
いよいよ仕事が盛んな佐久間の
多忙の隙間を抜いては
房総の颯介のもとに。
長靴を汚しながら
颯介と花に囲まれる、
高価なものなど何もないのに
心が満たされて
満たされて・・・・・。
颯介はもちろん、颯介の家族も
暖かく迎えてくれて
“普通の幸せ”
そんなものを夢見るように
なってしまい・・・
佐久間と別れなくてはと、
考えて始めた矢先、
颯介と連絡が
取れなくなった・・・・・。
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