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離婚が成立して半年、 真緒子は念願の・・・ 愛する人の妻になれた。 ただ、人の口に戸は 立てられるものではないから 真緒子は退社するしかなかった。 なんとか小さな会社の事務に 職を得たものの・・・ 時間給のアルバイト扱い、 その程度の報酬はそのまま 前妻の子供二人の養育費に。 (一緒に暮らせるんだもの、  こんなの、なんでもないわ) 時間に縛られずに 良久と過ごせることが 励みになったのは 一年足らずだった。 夫婦として生活し始めると 良久の真緒子に対する、 “女”としての魅力は ・・・消えていた。 以前の結婚生活同様、 家庭は衣食住を満たすもの。 (むしろ金は自由になった。  前より生活費はかからない) 身勝手な考えでまた 適当に“遊び”が始まる。 ただ、 (同じ轍は踏まないさ) “素人”との長居は止しにした。
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