花 泥 棒

癖

「彼女・・・それが生き甲斐
　っていうか・・・｣
「生き甲斐？｣
「自意識過剰なんだなあ。
　今回もね、誘ったら
　喜んでくれて・・・
　口では『会社の方に紹介して
　くれることが嬉しい』って
　言ってたけど、たぶん違うなあ｣
「・・・・・・｣
「綺麗な自分、注目されること、
　特に男性に視られることが
　好きなんだって、昨夜は
　思い知りましたよ。きっと
　結婚してからも嫌なことが
　起こるんじゃないかなあ。
　止めておくなら今かなって｣
「おいおい、あんな美人｣

言いかけて逹は湯舟で目を閉じた。

（確かに・・・確かになあ)

結婚してからの初美の

行動を振り返った。