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小学校へ上がったときから
雅子の教室へ通っている千帆が
意識したときからある男物の革靴。
いつもピカピカに磨かれていて
外国語のタグが靴底に。
それは外務省勤めだった祖父の
愛用の靴と同メーカーだったから
(お洒落なオジサン?
オジイサン?)
少しの推測は子供でも出来た。
しばらくして
雅子先生は独り暮らし。
お父さんは大学の時に他界、
お母さんと妹さんは近くの
マンションに別に住んでる
・・・と、知った。
「じゃあ、あの靴、誰の靴?」
千帆はひょいと母親に尋ねたが
「靴?そんなの、ある?」
赤い顔をして母親はトボけた。
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