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女は男の視線が
最近やたらと花瓶に向くのを
見逃していなかった。
こんな場合、深追いは失敗のもと。
わかってる・・・わかってる、
女は痛いほどわかっているのに
何故かいつも逆をついてしまう。
(ああ・・・明日にでも
別れの花を男が持参したら
・・・そのとき、私は!)
思い余って男を抱く手に
無用な力が入って・・・
見たくもないのに
男のウンザリした瞳に
自分が映ってしまうのだ。
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